設計処 草庵 設計処草庵は、気候風土に根差した日本建築を現代の生活様式にアレンジした建築デザイン設計を行っている一級建築士事務所です。 93年以降自然健康住宅の先駆的草分けとして講演活動等も行っております。 代表の建築家・中原賢二は、特定非営利活動法人「社の極」の理事長であり、伝統的な素材や技術・文化・芸術への造詣も深く、地相・家相・風水に精通しており、要望があれば古式に則った地鎮祭や上棟祭を行うことが出来ます。
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「炭1」
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        「麻」
    「手漉き和紙」
日本が世界に誇る 伝統的素材  
手漉き和紙
 中原賢二が理事長を努めるNPO法人「社の極」では、人は自然の一部であり、自然と共生する器であるというコンセプトの基に、日本の気候・風土にあった日本古来の「木・土・紙の文化」を原点とした建築の研究を推し進めています。
 今回はその原点の一つである
手漉き和紙について(別途参照)
ここでは、手漉き和紙の作り方についてご紹介します。


<和紙の作り方>

@ かまど(現在ではコンロ等)の上に水を張った釜鍋を置き、杉の木の枝をふたをするように並べ、その上に原料の枝を束にして積み大きな樽に似た器を逆さまにして被せ、蒸気で蒸す。

A 蒸し終わり枝からはぎ取った皮を天日で乾燥させる。

B 乾燥させた皮を一〜二日間程水槽に浸け、柔らかくなった繊維と繊維の間を拡げた後、沸騰した湯の中へ入れて一時間程煮る。

C 煮えて飴色になった皮を取り出し、裂いて網目状になったら蓋をして、火を止めて三時間蒸らす。

D 蒸らし終わったら蓋上げをして軽く絞ってたたみ、空気に触れないように袋に入れて冷暗所に一時保存。

E 原料を川等の流水に浸し、水が透明になるまで水洗いをし、搾水を繰り返して灰汁抜きを行う。

F ひとつまみの原料をとり、丹念に表皮やごみを取り除く。

G 軽く搾り、木製の台の上にのせ、端から順にまっすぐ木の棒でたたく。又端から卵焼きのように丸めて、九十度回転させて同様にたたき、四・五回練り返して長い繊維がなくなったら和紙の原料の出来上がり。

H 流しに入れた漉き舟という四角い箱の中に水を入れ、原料を0.2%程度の濃度になるように加え、棒と馬鍬という大きな竹製の櫛で百回程かき混ぜて、原料の繊維を一本一本バラバラにする。

I  その中にトロロアオイという粘性の物質を加え紙料液となる。四角い箱には簀(すのこ)がついており、簀を挟んだ漉き桁で握った手の小指の方を奥に向かっ て突き出すようにして、手前の上層の紙料液を少しすくい上げて、簀を平らにした後、すぐ余分な紙料液を手前に捨てる。これで出来る層が紙の表面となる為大 変重要な作業である。(この初めにすくい取る液を「化粧水」又は「初水(うぶすい)という」

J 舟の奥から手前に桁一杯に汲み取り、一呼吸おき桁を前後に少し斜めに揺する。横にも数回揺すり、紙の厚みを揃える為数回汲み取り同じ事を繰り返す。

K 最後に桁の上の手前にきた波を一回奥にやり戻した後、再び波が奥に行く瞬間先の方に放り出すようにして余分な紙料液をポンポンと捨て去る。これは紙の表裏面を決めるポイントとなる。(この最後の水を「捨て水」という)

L 出来上がった湿紙の重なった紙床の上に一枚置き板で挟んで、プレスして脱水し乾かすと、高野豆腐状になって長期保存することが可能。

M 一枚ずつの紙にするには、再びこの塊を水で湿らせた後、一枚一枚をはがして板に張り乾かす。乾いたら板から剥がし、化粧裁ちして紙が出来上がる。




 手漉き和紙 および 手摺り和紙 例

美濃美術紙・紅葉入り 越前本鳥の子漉模様紙
美濃美術紙・笹入り
江戸からかみ・撫子
江戸からかみ・朝露
この他、京からかみ・土佐和紙など・・・多くの手漉き、手摺和紙があります。


イラスト  吉川佳子
参考資料: 朝日新聞社「和紙事典
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