設計処 草庵 設計処草庵は、気候風土に根差した日本建築を現代の生活様式にアレンジした建築デザイン設計を行っている一級建築士事務所です。 93年以降自然健康住宅の先駆的草分けとして講演活動等も行っております。 代表の建築家・中原賢二は、特定非営利活動法人「社の極」の理事長であり、伝統的な素材や技術・文化・芸術への造詣も深く、地相・家相・風水に精通しており、要望があれば古式に則った地鎮祭や上棟祭を行うことが出来ます。
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素材いろいろ 炭 炭 1 クリックすると、バックナンバー
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「麻」
            「炭2」
素材研究 炭 1
 近年炭の効用が見直され、炭に関する商品も非常に多く発売されています。中にはその商品を売るため都合のいいように拡大解釈した広告も見受けられます。そこで、炭の基礎的なお話をしてみたいと思います。


<炭の構造>
 炭は、縦横に通じる細いパイプを束ねた組織・構造になっていて、この細いパイプの内部面積が1g(小指の頭位の大きさ)で約300u(90坪・180帖)もあります。この多孔質性が炭の最大の特徴です。


<炭の種類>
 炭は焼く温度によって大きく白炭と黒炭に分けられます。白炭とは700〜1000℃の高温で焼き、真っ赤なまま釜より取り出して白灰をかけて、酸素欠乏に沈下していきます。炭質が固くて火持ちが良いため、暖房用・調理用として最適です。又、PH8〜9のアルカリ性で表面が脆くないので浄水用としても適しています。一般に良く知られている和歌山の備長炭などがこれにあたります。
 これに対し、黒炭とは400〜700℃位の低い温度で焼き、釜の中に入れたまま自然鎮火していきます。材質は樹種にもよりますが、一般に柔らかく内部表面積は白炭より広いため、調湿材・汚水浄化などに効果的です。又、火付きが良い為、茶道炭などにも使われています。


 次に、炭の特性についてお話しましょう。
 主たる特性としては、○調湿作用 ○消臭作用 ○浄水・浄化作用 等などがあげられます。

<調湿材としての炭>
 炭には、先述した多孔性と疎水性(水をはじく性質)があり、これによって多くの水蒸気を弱く吸着します。弱く吸着することにより湿度が下がると吸った湿気を放出します。
 叉、調湿材に求められるのは湿気を吸ったり吐いたりする速さです。非常に多くの湿気を吸う材料であっても、速度が遅かったり吐き出さなければ意味がありません。
 床下の調湿効果の実験によると、防湿シートの区域では年に何度か100%を越え結露していることが確認されました。これに対し調湿炭の区域は年間を通じ95%以下に留まり、結露は認められないと報告されています。
 このことにより結露⇒カビ⇒ダニ叉は結露⇒材木の腐敗⇒白アリにとって有効な調湿材と呼べるのです。
 それでは、どんな炭を選べば良いのでしょうか。まず、多孔性の大きい黒炭を使っているもの。これは、白炭よりも安価ですのでコストの点からも有効です。
 又、施工性・飛散の事を考えると不織布で包まれたものを使った方が良いでしょう。

                                   炭2 へつづく

イラスト: 吉川佳子

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